校長通信

校長通信
2019/01/04

校長通信(9)平成31年1月

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2019年のスタートにあたって

 

校 長  大竹 実

 

与野高生の皆さん、あけましておめでとうございます。いよいよ2019年がスタートしました。もうすぐ、約2週間の短い冬休みも終わります。新しい年を皆さんはどんな気持ちで迎えたでしょうか。「1年の計は元旦にあり」と言われます。新たなことに取り組むにあたっては、しっかりと目標を決めて、それに向けた計画を立てることが大切です。新たな目標を決めたら途中であきらめずに最後まで頑張ってもらいたいと思います。

さて、2学期の終業式では小説家の井上靖さんの「努力する人は希望を語り、怠ける人は不満を語る」という言葉を紹介して、努力ができるか否かはその人の生き方を大きく左右するという話をしました。この努力ということについてもう少し続けて書いておきたいと思います。

サッカーの長友佑都選手は皆さんもよく知っていると思います。何年か前にタレントの平愛梨さんと結婚したことでも話題になりました。長友選手は、中学・高校の同僚や恩師から、「努力の天才だった」と言われていたようです。そんな長友選手が次のように語っています。

「努力したことで得られるものは本当にたくさんある。努力の成果はピッチの上だけに現れるものじゃない。たとえば、努力する過程での人との出会いも成果のひとつ。他人から見れば、気がつかない小さなことであっても「成長出来ている」「よくやった」と感じること、ちっちゃな幸せを積み重ねていくことが大事なんだ。」

努力の成果は自分にしかわからないものもたくさんあります。少しでも成果があれば、自分で自分を褒めてあげることも大切なことなんだと思います。

また、努力して成果があるときも、残念ながらよい結果が出ないときもあるはずです。でも、たとえ結果が出なくても。努力をすれば「努力をした」という経験が残ります。努力もせずに何も経験しないのとは大違いです。たとえ結果がでなくても、得られるものはたくさんあるはずです。

なんだか、努力、努力・・・と硬い話になってしまいましたが、新しい年を迎えたよい機会ですので、大きな夢を持って。いつも挑戦する気持ちを忘れないで小さな努力を積み重ねていってください。

今年は亥(イノシシ)年です。「猪突猛進」ということわざがあるように、目標に向かって一直線に突き進むのは良いと思います。けれども、周りの人への配慮や周囲の状況を読むことも大切です。ぜひ「勇往邁進」し、自分の夢に一歩でも近づいてもらいたいと思います。


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2018/12/03

校長通信(8) 平成30年12月

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時間を大切に

校 長  大竹 実

本校から歩いてすぐのところに「彩の国さいたま芸術劇場」があります。まだ、演出家の 故 蜷川幸雄 先生がまだご存命で、彩の国さいたま芸術劇場の劇場監督としてご活躍されていた頃ですが、シェークスピアシリーズを何度か見に行ったことがあります。「ヴェニスの商人」や「ジュリアスシーザー」ははっきりとタイトルまで覚えていますが、それ以外にもあと3~4回は劇場まで足を運んだと思います。当時は、まだ与野高校の校長を任せられるなどとは夢にも思わず、すぐ近所の劇場まで来ていたことになります。しかも、シェークスピアや演劇が好きというわけではなく、ただ何となく「見てみるか」という感じでした。今考えると、このころから与野高校と縁があったのかなと当時のことを思い出したりします。

さて、その蜷川幸雄さんですが、年をとってからだと思いますが、次のような言葉を残しています。

「若いころ、僕の時間は未来へ向けて無限にあるように思えた。今、僕は終末の時間から逆算する。すると、人も風景も、そう、何もかもが違って見えてくる。僕は、疾走する。」

たぶん、残りの人生が少なくなったとき、目に映る風景は人によって違うものだと思います。例えば、やりたいことやるべきことを全てやり遂げた満足感でいっぱいの人、あとこれだけはやっておきたいと思っている人、若いころを振り返りあの時もう少し頑張っていればと後悔している人など、それぞれ風景の見え方は違うのではないでしょうか。

若い皆さんは、蜷川さんの言葉のとおり、時間は未来へ向けて無限にあるように感じているかもしれません。蜷川さんと同じ気持ちで時間を大切にとは言いませんが、時間には限りがあり、その年齢でしかできないことがあると思います。

高校生にとって大切な、学習や部活動を生活の中心に据え、この年齢でしかできないこと、やりたいことに果敢に挑戦してもらいたいと思います。そして年を重ねたとき、目に映る風景が残念なものにならないよう人生を送ってください。

これを書いているときに、ちょうど「第3学年通信」が手もとに届きました。11月29日付けで、「卒業まで四ヶ月!センター試験まで50日!」というタイトルがついていました。3年生の皆さんは、節目の大学入試まで限られた時間しかありません。周りの風景が少し違って見えていたりしませんか。現役生は試験の前日まで学力は伸びると言われています。学年通信にあったようにクリスマスや正月にペースを崩されることなく、最後まで自分を信じて頑張ってください。朗報を待っています。


 

 


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2018/10/31

校長通信(7) 平成30年11月

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腕 時 計

校 長  大竹 実

 

最近、スマートフォンを買い換えたこともあり、年甲斐もなく調子にのりスマートウオッチなるものも併せて購入しました。まだまだ使いこなせてはいませんが、腕に巻いてあるスマートウオッチでやりたいこと・知りたいこと(やらなくてよいことも?)の多くができてしまうことに驚いています。時計、天気予報、目覚まし、通話、メールの機能はもちろんですが、心拍数、歩数、消費カロリーなども計測していて、一定の条件(まだどういう条件かわかりませんが)を満たすと「1分間深呼吸をしましょう。」とか、「あと2分間、早歩きをすると目標の消費カロリーに達します。」などとメッセージが出て、そのメッセージに従って深呼吸や早歩きをしている毎日です。私が以前していた腕時計は、3つの針(時・分・秒)と日付の表示のみで、それ以外の情報はパソコンやスマホで調べたり、活量計を身につけたり、脈拍を計ったりと、簡単なことではありますが、自ら行動に移す必要がありました。

それがスマートウオッチでは、さらに先に一歩進んで指先一つで必要・不必要にかかわらず情報を入手できるわけです。

少し飛躍かも知れませんが、高度情報化時代を生きるということは、こういうことなのかなと思いながら、スマートウオッチを身につけています。

科学技術の進歩や経済の発展により、現在世界は高度情報化時代と言われています。情報は油断しているとすぐに新しい情報に変わり、社会の風潮や人の考え方も急速に変化する時代です。たくさんの情報の中から必要な情報を選択し、今までよりもずっとじっくり自分の頭で考えて、判断していく力がないとどんどん流されていく危険性が高まっていくのではないでしょうか。

一例ですが、「環境にやさしい商品」というキャッチフレーズがよく使われています。この言葉だけに惹かれて商品を買ってしまう人も多いと思います。けれども、少し立ち止まって「何が」環境にやさしいのか、CO2の排出量なのか、使用している天然資源の量なのかといったことを、自分でよく考えて判断していかないと世の中の風潮に流されてしまいがちです。

与野高校の生徒の皆さん、本校で二兎を負うことで、まずは基礎的な教養や自ら判断する力を養ってください。そして、氾濫する情報を取捨選択して、物事の本質を見抜くことのできる社会人に成長していってもらいたいと思います。

たくさんの機能を持ったスマートウオッチも確かに便利ですが、シンプルな3針の腕時計も伝統的なよさがあります。いつもどちらをして出勤するか迷ってしまいます。


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2018/10/05

校長通信(6)平成30年10月

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ノーベル賞受賞の話題から

校 長 大竹 実

 

夏休みが終わったと思っていたら、あっという間に10月に入り、もうすぐ中間テストという時期になってしまいました。9月も校長通信を書くつもりではいたのですが、「8月も終わり近くになって書けばいいだろう。」と高を括っていたら、8月末の学校説明会あいさつ、始業式講話、文化祭のあいさつ、修学旅行しおりの巻頭言など、ためていた宿題をまとめて提出することになり、校長通信まで手が回りませんでした。8月末に同じような思いをした生徒の皆さんはいませんか?「備えあれば憂いなし」ですね。日頃からの準備が大切であることを、改めて実感しました。

さて、10月1日に、今年のノーベル医学・生理学賞を京都大学客員教授の本庶佑先生が受賞することが発表されました。本庶教授は、免疫を抑制するタンパク質を発見し、がん免疫治療薬「オプジーポ」の開発につなげ、がん治療に新たな道を開いた功績が評価されました。本庶教授が研究を始めた頃は、がんの治療薬につなげることは考えていなかったそうで、ここまでたどり着くのに20年かかったそうです。

「研究成果が社会に還元されるまでにはこれくらいの時間が必要だということを、多くの人に理解してほしい」

と本庶教授は言います。そして、

「最近は、数年程度の短期間で結果が求められる傾向にあるのは残念だ。」

とも言っています。

真の研究というのは、研究の途中でたくさん回り道をしながら、長い時間をかけて当初は想像もしていなかった結果につながっていくというものなんでしょうか。数年で成果の出る実用一辺倒の研究でなく、研究するというプロセスそのものを楽しむ研究が大切だと言いたいのだと思います。

今の皆さんにとっては、定期考査の成績や目標とする大学への合格など、ある成果を目指して勉強することも、もちろん大切です。社会へ出ても、新しい知識や技術を身につける勉強は日々繰り返されます。日々の学習は、社会に出てからも必要な素養を養っているという観点からも、とても大切なものです。

でも、皆さんは、これから大学などの上級学校へ進む人が多いと思います。いろいろな勉強をして、たくさんの知識を身につけてゆく過程で、「どうしてなんだろう?」「もっと調べてみたい。」といった気持ちになり、自分で楽しみながら時間をかけてできる勉強が1つでも2つでも見つかると、また違った視界が広がってくるかも知れません。


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2018/08/01

校長通信(5) 平成30年8月

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サッカーワールドカップで感じたこと

校長 大竹 実

埼玉県熊谷市では、7月23日に歴代全国最高の41.1℃の気温を記録しました。命に関わる危険な暑さと言われています。熱中症になることははずかしいことではないので、部活動などで体調の異常を感じたらすぐに顧問の先生に申し出て、休憩、水分補給、場合によっては治療を受けるようにしてください。

そんな暑さの中、7月21日()、22日()の2日間、さいたまスーパーアリーナで「彩の国進学フェア」が行われました。本校も参加し、3つの机、6ブースでたくさんの先生方が説明にあたりましたが、説明を待つ列は途切れることはなく大盛況の2日間でした。参加している中学生を見ると、友人同士で参加している人たちももちろんいましたが、保護者(特にお母さんでしょうか)と一緒に参加している中学生が圧倒的に多かったと思います。与野高生である皆さんも、何年か前には保護者の方と一緒にこのブースで説明を聞いた人も多いのではないでしょうか。今、皆さんが与野高校で充実した学校生活を送れるのは、高校選びに真剣に相談にのってくれた保護者の皆様をはじめ、たくさんの皆さんのおかげだということを忘れないで欲しいなと思いながら、スーパーアリーナでの光景をながめていました。感謝の気持ちを忘れずに学校生活を送ってください。

さて、1学期には話題に触れませんでしたが、6月15日から7月15日までロシアでサッカーワールドカップが開催されました。日本はワールドカップ開催わずか2ヶ月前に前監督が解任され、西野朗監督のもと大会にのぞむことになりました。予選リーグ3戦全敗の可能性も囁かれるなか、決勝トーナメントに出場し、ベルギー戦では善戦するも2-3と悔しい負け方をしたのは記憶に新しいところだと思います。戦前の評価を覆し、ベスト16入りを果たしたその背景には、西野監督の選手への絶大な信頼とチームの団結力があったからだと思います。例えばGKの川島選手への対応です。川島選手は予選リーグ2戦目のセネガル戦ではミスが目立ち本人にとっても不甲斐ない試合だったと思います。しかし、試合後に監督と本人が十分に話し合ったからできるのでしょうが、西野監督は次戦のポーランド戦の試合前の記者会見に、何と川島選手を同席させたのです。一番救われたのは川島選手かもしれません。こいういった監督の細かい心づかいや、前監督のときにはなかった選手同士、スタッフとのミーティングが団結力につながっていったのでしょう。

チームや組織で試合や仕事をするとき、一番大切なのは個々の能力ではなく、お互いを尊重することから生まれる信頼感、団結力だということを日本チームは示してくれたのだと思います。


 


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2018/07/02

校長通信(4)平成30年7月

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ノートの取り方について

校長 大竹 実

5月31日(木)に体育祭が行われました。当日は、天候が心配されましたが雨にはならず、最後までプログラムどおり体育祭を実施できました。曇り空でとても涼しい日で、かえって体育祭日和だったのではないでしょうか。大縄飛び、ブロック演技、ブロック対抗リレーなど、どの種目にも真剣に取り組んでいる皆さんの姿は素晴らしいものでした。きっと忘れられない思い出になったと思います。大成功の体育祭でした。準備や運営にあたった生徒会、体育委員、各運動部の皆さん、ごくろうさまでした。

さて、もう数年前になってしまいますが、「Eテレ」で授業のノートの取り方について、次のような内容の番組が放映されていました。

①実際の高校の先生が、世界史の授業をする。

②生徒は2つのブロックに別れて、ノートを取りながら授業を受ける。

③授業が終わったら、ノートを見ながらしばらく復習をした後、テストをする。

④採点の結果、1つのブロックは平均が26点、もう一つのブロックは平均が64点となった。

これには種明かしがあって、平均が低いブロックの人たちはただ板書を写すだけでしたが、平均の高かったブロックの人たちには、次のようにノートの取り方を教えてあったそうです。「板書だけでなく、先生が大事だといったこと、自分が疑問に思ったこと、感想をノートにメモ書きする。」テストの平均の差は、特に記述式の問題で大きかったそうです。

番組には続きがあって、2つのノートの取り方をしたときの脳波を計ってみたところ、板書を写すだけでは脳はあまり活動せず、メモしていた人の脳は活発に活動していました。

「受け身だけの勉強では力になりずらい。」ということでしょうか。二兎を追っている皆さんには、やらなければならないことがたくさんあります。授業を大切にしなければなりません。受け身にならず、どうしたら積極的に自分で考えながら授業に参加できるかを見つけてください。それが一番効率のよい学力向上策だと思います。先生方も、皆さんの学力向上を目指して一生懸命授業を組み立ててくれていると思います。皆さんも、自分にとって一番効果的な学習方法を意識しながら授業に臨んでください。

ちょうどこの「校長通信」を書いているときに、華道部の生徒が自ら生けた花を校長室に飾りに来てくれました。身近に生け花を見ることができて、私自身も心が和みますし、来客された方にも紹介し好評を得ています。華道部の皆さん、いつもありがとうございます。


 


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2018/06/01

校長通信(3)平成30年6月

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学問のすすめ

校長 大竹 実

医師として国際聖路加病院の名誉院長をつとめ、作家として生き方に関する様々な著書を残されてきた、日野原重明先生が昨年7月18日に105歳で亡くなられました。日野原先生は、90歳を過ぎてから現代の若者のいじめや自殺の報道に心を痛め、小学校への出張授業を行っていたことも本にされ話題になりました。今回の話題はこの本とは直接関係ないのですが、日野原先生は、現代の若者に対して次のような言葉を残しています。

「スタディはただ勉強すること、ラーニングは学問すること、つまり、・・・先生のイミテーションをするのではなく、体に身につけることです。」

ここでは、学問をした結果として知識や技術を身につけるのがラーニング

学校などで勉強はするが、身についたかどうかの結果は問わないのがスタディ

という意味で両者を使い分けているようです。

つまり、日本の学生の現状はスタディの領域をなかなか出られていない、ラーニングの域にまだ達していないことを心配している言葉なのです。この言葉が何年前に言われたものかはわかりませんが、時代は変わってきているとしても、まだ、日野原先生が心配されているようなことは多く見受けられることではないでしょうか。例えば、英語をずいぶん長く勉強してきたのに、外国人と自由に話すことができない、グローバル化する世界の中で歴史を踏まえながら日本の役割を考える必要があるけどなかなか歴史とリンクしないなど課題はたくさんあると思います。

これから、高大接続改革(学びの基礎診断や大学入学共通テストの実施)や新学習指導要領の実施など教育の中身を考えなければならない時が順次やってきます。身につけた知識を頭の中から自在に引き出し、現実とすり合わせながら判断し行動する力が必要になって来る時代です。この力をどうやって身につけていくか、身につけさせるか、全員で考えて行く大切な時期だと思います。みんなで頑張りましょう。

さて、話は変わりますが5月5日に本校吹奏楽部の定期演奏会に、市民会館おおみやへ行って来ました。この日のために練習を積み重ねてきたことがしっかりと伝わった素晴らしい演奏でした。OB・OGの皆さんも目に見えないところでがっちりとサポートしてくれていて、伝統の重みも感じることができました。また、夏の大会を意識してでしょうか、野球部が最前列で演奏を聴いてくれていました。どの部活動も互いに支え合い、切磋琢磨しながら、強く、うまく、例え強くなくてもたくましい心を持った、そしてやさしい人間になってもらいたいと思いながら演奏を聴かせていただきました。


 


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2018/05/01

校長通信(2)平成30年5月

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失敗の大切さについて

校長 大竹 実

新年度がスタートして、あっという間に一ヶ月が過ぎました。新しい学年・クラス、2・3年生はそれぞれ上級生になり役割の変わった部活動など順調にスタートできていれば、そろそろ落ち着いてくる頃でしょうか。皆さんが、新しい環境で切磋琢磨しながらさらに力をつけていくことを期待しています。

入学式・始業式では新年度のスタートにあたり、しっかりと目標を持つことの大切さの話をしたと思います。目標を達成するための計画を立て、それに基づいて行動し、結果として目標が達成できたかどうかを検証する。目標が達成できなかったらどうしてなのかを振り返り、計画を修正してまた実行していく。この繰り返しが人を成長させ、自己理解にもつながっていきます。そして、何よりも目標を持つことで意欲が湧いてきます。しかしながら、そこには「目標を達成できない」、失敗という壁も立ちはだかります。若い頃は特に成功よりも失敗の方が多いかもしれません。でも失敗を恐れていては何もできません。失敗をしたら、次は同じ失敗を繰り返さない方法を考えればよいのです。失敗をすれば経験が残ります。失敗を恐れて何もしないのとは大違いなのです。

こんな有名な話があります。発明王のエジソンが電球を発明したときのことです。電球のフィラメントの材料を見つけるために、世界中から素材を集め実験を繰り返しますが、そのたびに失敗します。集めた素材の数は、6,000種類にもなったといいます。人から「6,000回失敗してもまだ探すのですか?」と聞かれたとき、彼は「私は失敗ではなく、フィラメントにふさわしくない6,000もの素材を発見したと思っています。」と答えたそうです。真にフィラメントにふさわしい素材に出会えることを信じていたからこそ、6,000回もの失敗をし続けることができたという逸話です。

もう5年ほど前になってしまいますが、大リーグで活躍するイチロー選手も日米通算4,000本のヒットを打ったときに次のように言っていますね。

4,000本のヒットを打つために、8,000回以上の悔しい思いをしてきている。

その中で、常に自分なりに向き合ってきたという事実はある。誇れるとしたらそこではないかと思う。」

皆さんの中でも人によっては、目標の達成には1年や2年では足りないという人もいるでしょう。でも、目標に向かって果敢に挑戦し、たとえ失敗してもいつか必ず成功する日が来ることを信じて努力し続けてください。

すべての与野高生に成功する日が来ることを期待しています。


 

 


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2018/04/09

校長通信(1)平成30年4月

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1学期始業式講話

校長 大竹 実

 皆さん、おはようございます。4月1日付けで与野高校の校長に着任した大竹です。よろしくお願いします。

 

 今日は、新しい学年がスタートする日であり、友達と一緒のクラスになれるか、担任の先生はだれか、クラスの雰囲気はどうだろうなど、1年で一番関心の高い日だと思います。一人ひとりが、期待と不安の入り混じった気持ちでこの式に臨んでいることと思います。午後には入学式があり、363名の新1年生が入学してきます。上級生としての自覚を持って行動し、よき先輩となってほしいと思います。

 平成30年度の始業式にあたって、私からひとつ話をしたいと思います。

将棋の世界の話になりますが、平成29年度に将棋界に旋風を巻き起こした、中学生棋士、藤井聡太6段は多くの人が知っていると思います。彼の平成29年度の戦績は61勝12敗で、将棋大賞の特別賞と新人賞を受賞しました。異例のスピード出世と言われていますが、竜王や名人への道はまだ遠く、険しいと言われています。彼は、少しでも多く将棋を指すことに時間を取りたいという思いが強かったはずです。そんな彼が、今年3月に中学校を卒業すると高等学校へ進学するという道を選びました。高校に入学すると将棋を指す時間が大きく制約を受けることになります。進路を選ぶにあたり、藤井6段の悩みはとても大きかったんじゃないかと思います。結果として彼は、ものすごく高いレベルでの学業と将棋の両立を選んだわけです。このことについての彼自身の話は、調べられませんでしたが、彼の師匠である杉本七段は次のように話したそうです。

「将棋界は狭く、棋士としての人間関係ばかりになってしまう。藤井という一人の人間としての関係を構築し、友達をつくってほしい。」

まだまだ成長する年齢では、いろんな経験をしなくてはいけないということだと思います。

 また、杉本7段は次のようなことも言っています。

「選んだ道を最善手にするのは本人次第で、学業と将棋のさらなる精進を期待します。」

選んだ道を最善の道にするか、誤った道にするかは本人次第だということです。

 何故、こんな話をしたかはもうわかってもらえたと思いますが、私がこの与野高校へ着任してまず目についたのが「二兎を追う」という言葉でした。皆さんは日々、学業と部活動をはじめとする諸活動に励みながら学校生活を送っていることと思います。時間が足りないと感じている人もいるかもしれません。でも、時間の使い方を含めて、いろいろなことをバランスよく経験していくことが懐の深い、素晴らしい人間になるためには必要なことです。

 もう一度いいます。「選んだ道を最善手にするのは本人次第です。」


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